2008年04月04日

アンティーク家具

「ちょっと、家具の天板を見てきてくれないかな?」

工事部長からの話だった。

アンティーク家具の天板が石で、それが輸送途中で割れたから、その見積依頼があったらしい。

いつもの事なのだが石の補修やクリーニングなどは手間が掛かっても、その物を実際に見て、お客様と話をして見積を出すように心掛けてる。

どこまで直し、金額はいくらか?

実際その石を見て、どこにでもありそうな石だったので補修と取り替えの方向で見積を出すことを話した。


事務所に戻り、その石を調べてみると…。


ある会社のカタログに往年の銘石として、フランス産の石だということが分かった。
そのカタログの会社に電話し話を聞いてみると、「おそらく、国内ではみつからない。フランスに問い合わせてたらみつかるかもしれないが、かなりの金額になるだろう。」 という話であった。


その事をお客様に話し、補修という形で見積をした。

値段が決まり、補修ということでその石を工場に持ち帰った。


家具の天板なので、この先に移動するかもしれない。
その補強も考え石の裏側に割れた方向と交差させるよう、石に彫り込みを入れ、5ミリのステンレス棒を3本入れ接着剤を流し込ませた。
表面は補修材でキレイに仕上げた。

これで完了!だと思い表面を見ていたら、他の箇所に細かいキズがある!
工場長に話し、表面を再度磨いてもらうことにした。
石によっても硬さや性質は少し違う。
本磨きされたその石を見て、驚いた!

最初見た時点で、キレイに見えたその表面は細かいキズでくすんでいたのだろう。
その本来の輝きを取り戻していた!

これから、この家具を購入した方の自宅へ行きます。

購入したお客様も喜んで頂けると思います。

いつも思うけど、お客様の喜ぶ顔をみるのは、こちらも嬉しいです。


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Posted by 石田テラゾー at 11:30│Comments(0)石材補修
 
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